ビルメンテナンス作業イメージ

令和元年度 労働安全衛生大会

当協会では、ビルメンテナンス業における労働安全衛生の推進を図るため、関係各社の経営層・安全衛生管理者等を対象とした研修会(労働安全衛生大会)を毎年開催しています。
今年度の大会は、令和2年2月3日(月)13時から徳島ビルメンテナンス会館で、次のとおり実施しました。

1.会長挨拶 菊池健次

2.令和元年労働災害無事故企業表彰

《優良賞》令和元年無事故会員表彰

有限会社 阿波ビル管理
鳴門美装 株式会社

《特別優秀賞》平成27年から5年間連続無事故会員表彰

株式会社 四国総合ビルサービス

このほか、

  • 平成26年から令和元年まで6年間無事故の3会員については
    10年連続無事故表彰(特別優秀賞)を、
  • 平成28年から令和元年まで4年間無事故の1会員については
    5年連続無事故表彰(特別優秀賞)を、
  • 平成30年、令和元年の2年間無事故の1会員については
    3年連続無事故表彰(優秀賞)を、

それぞれ目指していただくため、今回の表彰対象とはなっていません。
 

3.講演
『ビルメン業で働く労働者の安全の確保のために』

徳島労働局 労働基準部
健康安全課 課長 三木洋一

この大会には、今回を含め3回続けてご講演をいただきました。今回も詳細で分りやすい資料に基づき、まず、労働災害の発生状況を諄々と解説されました。
具体的には「転倒」「動作の反動・無理な動作」で事故原因の大半を占めること、年齢50歳以上の事故者が6割を超えること、冬場に事故が多いこと、死亡事故としては高所からの墜落が多いことなどを挙げられ、これらの事例から学ぶなどして必要な防止対策をとり少しでも事故を減少させる必要があること、関連する法令の確認が重要であることなどに言及されました。
更に、高齢者の労働災害を防止するためのガイドラインが今年度中に策定されることにも触れられ、最後に、昨年は例年に比して労働災害が多いことを踏まえ徹底した防止対策をとるよう文書にて要請をしているので、これに則り、適切に対応してほしい旨求められた。

4.講演
『特別な支援を必要とする方への理解と支援』

徳島県立総合教育センター特別支援・相談課
特別支援担当 指導主事 松本美千代

当協会は、徳島ビルメンテナンス協同組合と一体となって、県、教育委員会等多くの皆様と連携し、相互に良きパートナーとして、障がい者就労支援事業を進めています。
このため、この大会においても過去3回相応しいテーマで講演をお願いしています。
今回は、日頃より連携活動を重ねている総合教育センター(特別支援・相談課)の松本指導主事に講師をお願いしました。
松本講師は、まず、発達障がい(学習障がい、注意欠陥多動性障がい、自閉症、アスペルガー障がい)の特質、その方々の困難とこれを受けての支援のあり方についてポイントを押さえた説明をされ、これを受け、発達障がいのある方々への対応の基本、具体的配慮の例などに言及されました。長年の学校現場等での様々な経験がベースになっているだけに、わかり安く説得力のあるご説明でした。
最後に「皆様のご理解の一助となれば、とてもうれしく思います」と閉められましたが、「一助」以上のものをいただいたと受け止めております。

5.講演

『改正道路交通法等について』

徳島県警察本部交通部 交通企画課
交通安全教育隊係長 松本雅宣

『安全に自転車を運転するために』

徳島県警察本部交通部 交通企画課
交通安全教育係長 福岡良香

今回、警察本部交通企画課から松本係長、福岡係長に講演をお願いしました。
これは、労災(通勤災害)の防止のためにも是非必要と考えたからです。
最初に松本様からは、長年交通業務に従事してきた経験――今なお頭を離れない悲しい事故も含め――を下に、「難しいことは苦手で話しません」などと発言しながら「われ窓理論」や「ダッチリーチ」など難しいことを交通事故減らすべく、分かりやすく具体的に、笑いを誘いながらお話しいただきました。途中、参加者に質問を投げかけ、正解者にはご褒美グッズ(反射タスキ)をいただけるなど、楽しく勉強できました。
最後に、事故は注意や努力や工夫でゼロに持っていける、とのメッセージを残されました。

次いで、福岡様からは、丹念に編纂されたパワーポイントの資料によりつつ、自転車の道路交通法上の位置付け、これに基づき、車道での運転の基本事項、重大事故を避けるための留意点、歩道運転での意外と知られていない注意事項等を説明いただきました。大変参考になりました。

6.大会宣言 青年部部会長 長池良文

私たちは、この大会の開催を契機に、会員一丸となり、安全への意識をより一層高め、安心して働ける職場環境の実現に向け全力で取り組み、労働災害の防止と労災保険収支の改善を目指します。

7.副会長挨拶 多田英人

~三好労働安全衛生委員長コメント~

会員企業の皆様にご協力をいただき、今年も恒例になりました労働安全衛生大会を開催することができました。担当委員長としては、もとより微力で、何ほどのことができたかと自問自答することも少なくないのですが、皆様のご指導ご支援をいただきながら、この大会の企画運営に取り組んでまいりました。その際、念頭に置いていたことは「労災の防止は、当協会の最重要事項」で、この大会は改めてそのことを考え直す機会とするためにあるべき、ということでした。基本と言えば基本、当然といえば当然のことでありますが。
ところが、残念なことに、昨年(令和元年)は通年より多くの労働災害の発生があり、徳島労働局長より、労働災害の防止対策を徹底するよう、文書要請がありました。指示項目としては「労働災害の分析とこれを踏まえた対策の実施」「高年齢労働者に配慮した労働災害の防止対策の実施」などであり、担当委員長として協会組織の基本的課題として重く受け止め、会員一体となって地道にできるところから取り組んで参ることと致します。三木健康安全課長始め徳島労働局の皆様には、ひきつづきご指導ご支援をお願いいたします。
次に、講演について少し触れさせていただきます。それぞれのご講演のエッセンスについては、上述のとおりですが、皆様大変お忙しいところお越しいただいたにもかかわらず、大会運営上止むを得ず、深く広い内容に相応しい講演時間をとることができず、大変失礼致しております。ただ、限られた時間ではあるものの講師の皆様のこれだけはと訴えたいという思いが伝わってくる講演で、参加者一同それぞれ得るところが多かったのではないかと思います。講師の皆様に、担当委員長として改めてお礼を申し上げたいと存じます。今後とも、連携、ご支援ご指導の程、よろしくお願い申しあげます。
最後に、長池青年部長の音頭で、反省課題を念頭に、参加者全員が労働災害の防止を目指し、大会宣言を行いました。このような次第で、今年も活気と実りのある大会となりました。これも、菊池会長始めこの大会に関係した多くの皆様のおかげと深く感謝しております。今後とも、ない知恵を絞り、工夫しながらこの大会の企画運営に努めて参ります。ご支援のほど、よろしくお願いします。

❖過去の実施状況は次の通りです❖
 平成27年度平成28年度平成29年度平成30年度